ふくびきの各等級の当選確率が 7/12 に公開されてから随分経ちました。
この確率が公開される前にも後にもふくびき券1枚あたりの価値は?というお題で様々なブログ記事をみかけたりします。
それらの記事を見ると大抵期待値を計算してそれを価値としているのですが、本当にそうなのかな?と思ったりもします。
というのも、期待値というのは相当な試行回数を重ねた上での平均値になるのですが、一般プレイヤーが手にした数千のオーダーのふくびき券による試行だとそんなに収束しないんですよね。
より正しく価値を判断するには期待値だけでなくバラツキを考慮することが欠かせません。
先日ツイートで大事なところは書いたので、今回の記事はその詳細となります。
なお、ツイートと記事で数値がずれているのはバザーの価格変動の影響ですのでご了承ください。
■ふくびきの確率について
先日の 7/12 にふくびきの確率が公開されました。冒険者の広場にて掲載されています。
ここで、チャンスモードは下記のとおりの頻度で発生されていると記載されていますが、明確な確率としては記載されていません。
広場に記載の確率と、平均 9 回に 1 度発生するという頻度を踏まえて確率を計算すると、ふくびきの確率は以下のようになります。

なお、チャンスモードの確率は通常の確率 * 8/9 + チャンスモード確率 * 1/9 で計算しています。
(8等,9等はチャンスモードでは出てこないのでチャンスモード確率は0としています)
■ふくびき1回あたりのゴールドの期待値
バラツキだけ算出してもこれまた無意味なので、まずは期待値を算出します。
オーグリード大陸のふくびき1回あたりの賞品のゴールド売却益の期待値を算出してみます。1枚あたりではないです。

8/14 の午前 8:00 ごろのバザー価格をもとに算出しています。
旅人バザーの5%の手数料を考慮していますが、出品手数料10Gは無視しています。
6等以下は店売りとします。
1回あたりの売却益の期待値は約 1,703G となります。
その内訳を円グラフにしてみると、売却益に対する1等の割合が最も大きいことが分かります。
さらに、4等、5等のはぐメタ、メタスラコインの売却益は合計すれば1等に匹敵するだけの割合を占めてます。
なお、今は1等、4等、5等とも以前より価格が下がってきている傾向があるので、それぞれ高額になっているタイミングを狙えばもっと利益は上がるのですが、今回の記事ではバラツキ具合を見るのが趣旨なので、現在の価格をベースで計算しています。
■当選回数のバラツキを調べる
みなさんコインボス実装時にどれくらいふくびきするのか良く分かりませんが、
まずは 2,000回 ぐらい引く想定で、当選回数を試算してみます。
特等から9等まで全部調べるのも大変なので、先程の円グラフで分かった利益への寄与が高い1等と4等を調べてみます。
2,000回引いたときに1等が当選する回数とその確率を計算しています。
例えば 2,000回中 3 回当選する確率は 20.0% 強となります。
また、運が悪いと約10%の確率で当選回数が 1 回以下になることが分かります。
逆に運が良いと約10%の確率で当選回数が 7 回以上になることが分かります。
こうやって見ると運の良い約10%の人と運の悪い約10%の人で6回以上当選回数の差が出てくるんですよね。
比率で言うと7倍以上の開きとなります。
ということはバザー売却益で考えると 180万G 以上の差が出てくる訳です。
2,000回引いたときの合計利益の期待値が 340万G ぐらいなので、1等だけで 180万G 程度の振れ幅があると考えると、利益の安定度で考えると些か心許ないです。
同様に2,000回引いたときに4等が当選する回数とその確率を計算しています。
例えば 2,000回中 15 回当選する確率は 10.0% 強となります。
運が悪いと約10%の確率で 9 回以下しか当選しません。
運が良いと約10%の確率で 21 回以上当選します。
当選回数で 12 回以上の差がでてきます。
バザー売却益だと 52 万G 以上の差になります。
1等ほどではないですが、340 万G に対して 52 万G の差も無視できない差です。
1等も4等も引きが悪いと、両方とも引きが良かった人の差が合わせて 230万Gぐらいになる可能性も低確率ですが有り得そうです。
■まとめ
オーグリードふくびきの賞品売却益がどれぐらい振れ幅があるのかを調べてみました。
(1等と4等だけですが)
そもそも労力に見合う稼ぎがあるのかどうかでも疑問のある現在のふくびきですが、振れ幅も大きく、くじ運の善し悪しで収益に大きく差が出る金策としてはそれなりにリスキーなものであることが分かりました。
元手があまりかからないのが唯一の金策としてのメリットでしょうか。
あと、これだけブレることを考えると、正確な期待値を出すことにあまり拘っても仕方ないように思います。分布を見ずに期待値とか平均値だけ見るのは誤った判断にも繋りますし。(この手の話はサラリーマンの平均年収の統計とかで散々語られてますね...)
もともとガチ勢のGをエンジョイ勢に振り分ける仕組みとして考えらえたと思われるコインボスですが、ドンペリ廃止されたり、リーネさんがやり直ししてくれたりと緩和されていくうちに金策としての価値が薄れた感じですね。物価上昇に対してコインの価格はそれほど上がってないですし。
現在のふくびきは金策ではなく、コインボス実装時に一気にふくびき引いてその結果に一喜一憂するちょっと収入もあるイベント的なものと考えるのが良さそうです。
この確率が公開される前にも後にもふくびき券1枚あたりの価値は?というお題で様々なブログ記事をみかけたりします。
それらの記事を見ると大抵期待値を計算してそれを価値としているのですが、本当にそうなのかな?と思ったりもします。
というのも、期待値というのは相当な試行回数を重ねた上での平均値になるのですが、一般プレイヤーが手にした数千のオーダーのふくびき券による試行だとそんなに収束しないんですよね。
より正しく価値を判断するには期待値だけでなくバラツキを考慮することが欠かせません。
ということで今回の記事ではバラツキも含めて試算していきたいと思います。
(まとめるのが大変なのでバラツキは1等と4等しか計算してませんが…)
先日ツイートで大事なところは書いたので、今回の記事はその詳細となります。
DQXのふくびき券の期待値とか計算してもあまり意味ないのかも。
— おら まさたろ (@hola_masataro) 2018年8月6日
2,000回福引すると運のよい上位約10%の人は7枚以上1等が当たるし、運の悪い下位約10%の人は1枚以下。その差6枚以上で今のバザー価格で考えても180万Gぐらいの差。
2,000回分の賞品の売却益期待値の約350万Gに比べて無視できない差。
なお、ツイートと記事で数値がずれているのはバザーの価格変動の影響ですのでご了承ください。
■ふくびきの確率について
先日の 7/12 にふくびきの確率が公開されました。冒険者の広場にて掲載されています。
ここで、チャンスモードは下記のとおりの頻度で発生されていると記載されていますが、明確な確率としては記載されていません。
チャンスモードの頻度は「6回から12回ふくびきをするうち1度」発生します。
これは雪豹さんのブログ「雪豹の記録保管庫」の記事での検証により平均で 9 回に 1 度に発生すると考えて良いことが判明しています。
広場に記載の確率と、平均 9 回に 1 度発生するという頻度を踏まえて確率を計算すると、ふくびきの確率は以下のようになります。

(8等,9等はチャンスモードでは出てこないのでチャンスモード確率は0としています)
雪豹さんのブログと確率の数値が僅かに違うのが気になりますが、この値で計算します。
■ふくびき1回あたりのゴールドの期待値
バラツキだけ算出してもこれまた無意味なので、まずは期待値を算出します。
オーグリード大陸のふくびき1回あたりの賞品のゴールド売却益の期待値を算出してみます。1枚あたりではないです。

8/14 の午前 8:00 ごろのバザー価格をもとに算出しています。
旅人バザーの5%の手数料を考慮していますが、出品手数料10Gは無視しています。
6等以下は店売りとします。
1回あたりの売却益の期待値は約 1,703G となります。
その内訳を円グラフにしてみると、売却益に対する1等の割合が最も大きいことが分かります。
さらに、4等、5等のはぐメタ、メタスラコインの売却益は合計すれば1等に匹敵するだけの割合を占めてます。
なお、今は1等、4等、5等とも以前より価格が下がってきている傾向があるので、それぞれ高額になっているタイミングを狙えばもっと利益は上がるのですが、今回の記事ではバラツキ具合を見るのが趣旨なので、現在の価格をベースで計算しています。
■当選回数のバラツキを調べる
みなさんコインボス実装時にどれくらいふくびきするのか良く分かりませんが、
まずは 2,000回 ぐらい引く想定で、当選回数を試算してみます。
特等から9等まで全部調べるのも大変なので、先程の円グラフで分かった利益への寄与が高い1等と4等を調べてみます。
◇1等の場合
2,000回引いたときに1等が当選する回数とその確率を計算しています。
例えば 2,000回中 3 回当選する確率は 20.0% 強となります。
また、運が悪いと約10%の確率で当選回数が 1 回以下になることが分かります。
逆に運が良いと約10%の確率で当選回数が 7 回以上になることが分かります。
こうやって見ると運の良い約10%の人と運の悪い約10%の人で6回以上当選回数の差が出てくるんですよね。
比率で言うと7倍以上の開きとなります。
ということはバザー売却益で考えると 180万G 以上の差が出てくる訳です。
2,000回引いたときの合計利益の期待値が 340万G ぐらいなので、1等だけで 180万G 程度の振れ幅があると考えると、利益の安定度で考えると些か心許ないです。
◇4等の場合
同様に2,000回引いたときに4等が当選する回数とその確率を計算しています。
例えば 2,000回中 15 回当選する確率は 10.0% 強となります。
運が悪いと約10%の確率で 9 回以下しか当選しません。
運が良いと約10%の確率で 21 回以上当選します。
当選回数で 12 回以上の差がでてきます。
バザー売却益だと 52 万G 以上の差になります。
1等ほどではないですが、340 万G に対して 52 万G の差も無視できない差です。
1等も4等も引きが悪いと、両方とも引きが良かった人の差が合わせて 230万Gぐらいになる可能性も低確率ですが有り得そうです。
回数をもっと増やせば期待値から外れた金額になる可能性が低くなるのですが、そこまで到達するには非現実的な枚数のふくびき券が必要になるかと思います。
■まとめ
オーグリードふくびきの賞品売却益がどれぐらい振れ幅があるのかを調べてみました。
(1等と4等だけですが)
2,000回ふくびきをすると期待値や振れ幅は以下のようになります。
(運のよい10%の人と、運の悪い10%の人には最低これだけの差が出るという金額を振れ幅としています)
- 売却益期待値は約 340 万G
- 1等コインの売却益の振れ幅が 180 万G
- 4等コインの売却益の振れ幅が 52 万G
そもそも労力に見合う稼ぎがあるのかどうかでも疑問のある現在のふくびきですが、振れ幅も大きく、くじ運の善し悪しで収益に大きく差が出る金策としてはそれなりにリスキーなものであることが分かりました。
元手があまりかからないのが唯一の金策としてのメリットでしょうか。
あと、これだけブレることを考えると、正確な期待値を出すことにあまり拘っても仕方ないように思います。分布を見ずに期待値とか平均値だけ見るのは誤った判断にも繋りますし。(この手の話はサラリーマンの平均年収の統計とかで散々語られてますね...)
もともとガチ勢のGをエンジョイ勢に振り分ける仕組みとして考えらえたと思われるコインボスですが、ドンペリ廃止されたり、リーネさんがやり直ししてくれたりと緩和されていくうちに金策としての価値が薄れた感じですね。物価上昇に対してコインの価格はそれほど上がってないですし。
現在のふくびきは金策ではなく、コインボス実装時に一気にふくびき引いてその結果に一喜一憂するちょっと収入もあるイベント的なものと考えるのが良さそうです。
■補足
福引1枚当たりの期待値を求めるには、一回当たりの期待値を1/(1-0.1623/5)≒1.034倍すればよいようです。(ただし、補助券が5枚そろわなったあまりの分だけ誤差となります)