はぐれゲーム随録

ゲームブログです。主にドラクエ10。

福引

【DQ10】ふくびきの価値のバラツキ

ふくびきの各等級の当選確率が 7/12 に公開されてから随分経ちました。

double_don_mogura

この確率が公開される前にも後にもふくびき券1枚あたりの価値は?というお題で様々なブログ記事をみかけたりします。

それらの記事を見ると大抵期待値を計算してそれを価値としているのですが、本当にそうなのかな?と思ったりもします。

というのも、期待値というのは相当な試行回数を重ねた上での平均値になるのですが、一般プレイヤーが手にした数千のオーダーのふくびき券による試行だとそんなに収束しないんですよね。
より正しく価値を判断するには期待値だけでなくバラツキを考慮することが欠かせません

ということで今回の記事ではバラツキも含めて試算していきたいと思います。
(まとめるのが大変なのでバラツキは1等と4等しか計算してませんが…)

先日ツイートで大事なところは書いたので、今回の記事はその詳細となります。

なお、ツイートと記事で数値がずれているのはバザーの価格変動の影響ですのでご了承ください。

■ふくびきの確率について


先日の 7/12 にふくびきの確率が公開されました。冒険者の広場にて掲載されています。

ここで、チャンスモードは下記のとおりの頻度で発生されていると記載されていますが、明確な確率としては記載されていません。

チャンスモードの頻度は「6回から12回ふくびきをするうち1度」発生します。

これは雪豹さんのブログ「雪豹の記録保管庫」の記事での検証により平均で 9 回に 1 度に発生すると考えて良いことが判明しています。

広場に記載の確率と、平均 9 回に 1 度発生するという頻度を踏まえて確率を計算すると、ふくびきの確率は以下のようになります。

probability

なお、チャンスモードの確率は通常の確率 * 8/9 + チャンスモード確率 * 1/9 で計算しています。
(8等,9等はチャンスモードでは出てこないのでチャンスモード確率は0としています)

雪豹さんのブログと確率の数値が僅かに違うのが気になりますが、この値で計算します。

■ふくびき1回あたりのゴールドの期待値

バラツキだけ算出してもこれまた無意味なので、まずは期待値を算出します。

オーグリード大陸のふくびき1回あたりの賞品のゴールド売却益の期待値を算出してみます。1枚あたりではないです。

expectation_detail_table


8/14 の午前 8:00 ごろのバザー価格をもとに算出しています。
旅人バザーの5%の手数料を考慮していますが、出品手数料10Gは無視しています。
6等以下は店売りとします。

1回あたりの売却益の期待値は約 1,703G となります。

その内訳を円グラフにしてみると、売却益に対する1等の割合が最も大きいことが分かります。
さらに、4等、5等のはぐメタ、メタスラコインの売却益は合計すれば1等に匹敵するだけの割合を占めてます。

expectation_detail_piechart


なお、今は1等、4等、5等とも以前より価格が下がってきている傾向があるので、それぞれ高額になっているタイミングを狙えばもっと利益は上がるのですが、今回の記事ではバラツキ具合を見るのが趣旨なので、現在の価格をベースで計算しています

■当選回数のバラツキを調べる

みなさんコインボス実装時にどれくらいふくびきするのか良く分かりませんが、
まずは 2,000回 ぐらい引く想定で、当選回数を試算してみます。

特等から9等まで全部調べるのも大変なので、先程の円グラフで分かった利益への寄与が高い1等と4等を調べてみます

◇1等の場合

2,000回引いたときに1等が当選する回数とその確率を計算しています。
例えば 2,000回中 3 回当選する確率は 20.0% 強となります。

lottery_2000_1st_prize


また、運が悪いと約10%の確率で当選回数が 1 回以下になることが分かります。
逆に運が良いと約10%の確率で当選回数が 7 回以上になることが分かります。

こうやって見ると運の良い約10%の人と運の悪い約10%の人で6回以上当選回数の差が出てくるんですよね。
比率で言うと7倍以上の開きとなります。

ということはバザー売却益で考えると 180万G 以上の差が出てくる訳です。

2,000回引いたときの合計利益の期待値が 340万G ぐらいなので、1等だけで 180万G 程度の振れ幅があると考えると、利益の安定度で考えると些か心許ないです。

◇4等の場合

同様に2,000回引いたときに4等が当選する回数とその確率を計算しています。
例えば 2,000回中 15 回当選する確率は 10.0% 強となります。

lottery_2000_4th_prize


運が悪いと約10%の確率で 9 回以下しか当選しません。
運が良いと約10%の確率で 21 回以上当選します。

当選回数で 12 回以上の差がでてきます。
バザー売却益だと 52 万G 以上の差になります。

1等ほどではないですが、340 万G に対して 52 万G の差も無視できない差です。

1等も4等も引きが悪いと、両方とも引きが良かった人の差が合わせて 230万Gぐらいになる可能性も低確率ですが有り得そうです

回数をもっと増やせば期待値から外れた金額になる可能性が低くなるのですが、そこまで到達するには非現実的な枚数のふくびき券が必要になるかと思います。

■まとめ

オーグリードふくびきの賞品売却益がどれぐらい振れ幅があるのかを調べてみました。
(1等と4等だけですが)

2,000回ふくびきをすると期待値や振れ幅は以下のようになります。
(運のよい10%の人と、運の悪い10%の人には最低これだけの差が出るという金額を振れ幅としています)
  • 売却益期待値は約 340 万G
  • 1等コインの売却益の振れ幅が 180 万G
  • 4等コインの売却益の振れ幅が 52 万G

そもそも労力に見合う稼ぎがあるのかどうかでも疑問のある現在のふくびきですが、振れ幅も大きく、くじ運の善し悪しで収益に大きく差が出る金策としてはそれなりにリスキーなものであることが分かりました。
元手があまりかからないのが唯一の金策としてのメリットでしょうか。

あと、これだけブレることを考えると、正確な期待値を出すことにあまり拘っても仕方ないように思います。分布を見ずに期待値とか平均値だけ見るのは誤った判断にも繋りますし。(この手の話はサラリーマンの平均年収の統計とかで散々語られてますね...)

もともとガチ勢のGをエンジョイ勢に振り分ける仕組みとして考えらえたと思われるコインボスですが、ドンペリ廃止されたり、リーネさんがやり直ししてくれたりと緩和されていくうちに金策としての価値が薄れた感じですね。物価上昇に対してコインの価格はそれほど上がってないですし。

現在のふくびきは金策ではなく、コインボス実装時に一気にふくびき引いてその結果に一喜一憂するちょっと収入もあるイベント的なものと考えるのが良さそうです。

■補足

福引1枚当たりの期待値を求めるには、一回当たりの期待値を1/(1-0.1623/5)≒1.034倍すればよいようです。(ただし、補助券が5枚そろわなったあまりの分だけ誤差となります)

【検証】ふくびきに残り福はあるのか?

Sキラーマシンが実装されてから 2 週間ほど過ぎました。

もうドラクエ10界隈ではダークキングの話題でもちきりですが、今更感を漂わせながら今日
(7/9)溜まっていた福引を消化しました。

zuwarudo


世間の諺では「残り物には福がある」と言いますが、ドラクエ10の福引にも残り福はあるのでしょうか?

極限攻略データベースの福引結果と比較しながら検証してみたいと思います。
http://ドラクエ10.jp/dq10_hukubiki_o.html

■本日(2016.7.9)の福引結果


溜っていた 3 キャラ分 3,158 回の福引結果です。
全て今日(2016年7月9日)引いたものです。
およそ福引 100回につき 1 回程度の割合で何かしらのコインが出ている感じです。
Sキラーマシンに限定すれば、およそ 400回に 1 回の割合です。
数字にしてみると確率低いなと改めて実感できます。

result

なお、特等はもちろん当たっていません。
以後の表では特等については一切記載していません。

■実装当初との比較

極限攻略データベースに実装当時の福引結果が掲載されています。
この記事を書く時点で確認したところ、該当ページの最終更新日時が 2016 年 6 月 25 日 20 時 23 分となっています。
なので、少なくとも 6月25日までの集計結果と考えて良いかと思います。
因みにSキラーマシンが実装されたのは6月23日です。

集計数が 20 倍ぐらい違うので並べるのが憚られる感じなのですが、
比較してみると以下のような感じです。

comparison

割合が高いほうを太字で記載してみました。
それぞれの賞品の割合を比較してみると、1等、2等については若干ですが、当ブログの集計の方が割合が高い結果になっています。

■検定してみる

単純に結果を並べてみているだけでは、たまたまなのか実装2週間程度のうちに確率が変化したのか分かりません。

そこで検定してみることにしてみました。

検定をしようと思うと実際の各等が当たった回数をもとに計算する必要があるのですが、極限攻略データベースでは記載されているのは割合だけで実際の各等が当った回数が記載されていません。
ただ、総数は63,463回と記載されているので、総数と割合を掛け算して算出した書き推定回数をもとに計算しています。
(割合が分かれば可能な検定もあるのかもしれませんが、そういう検定は知らないです)

estimation

6等~8等では実際の数とは数10回分は違うのではないかと思います。ということで、あまり厳密な検定ではないことご了承ください。

検定として、ピアソンのカイ2乗検定(独立性検定)をやってみます。
この検定で実装直後の各等の出現割合と今日の各等の出現割合が独立かどうかを調べます。

ここで、今回の検証でいえば、独立であるということ実装当初のデータと今日のデータで割合が変わっているのは偶然ではなく、当選確率が変わっているためだということです。
独立でないということは割合が変わっているのは乱数の気まぐれであり、当選確率は変わっていないということです。

検定にはツールを使ってみました。R というツールです。
同じ計算はExcelでもできるのですが、気分で R を使ってみました。

ここでは、ツールが算出する p-value (p値) という値に注目します。

これが 0.05 (5%) を下回ると、一般的にこの比較している2つのデータが独立でないという仮説が棄却されます
今回の検定でいえば p-value が 0.05 を下回ると実装当初と本日では当選確率が違うのではないかということになります。

実際に計算してみると以下のようになりました。
上のほうの赤色の数値が入力となる各等の当選回数です。
当ブログのものと極限攻略データベースのものをそれぞれ入力しています。

赤枠で囲った部分に p-value が表示されています。0.3749 と計算されています。
0.05 を下回っていないので、2つのデータが独立でないという仮説は棄却されませんでした。

chisq-test


つまりは、今回のデータでは実装当初と本日(2016年7月9日)で確率が変わったとは言えないということです。

なお、サンプル(特に本日分)が少なくて確率が変わったと示すには不十分なのか、それとも本当に確率が変わっていないのかはここの検定結果からは分かりません

どうちらなのかを示すには更なる検証が必要なのですが、残念ながら時間は巻き戻せないのでこれ以上は調べられません。

■まとめ


極限攻略データベースの福引結果と、今日福引した結果を比較して当選確率が変化しているかどうかを調べてみました。
その結果、当選確率が変化しているという結論は示せませんでした

最初は絞っていて、しばらくしたら確率上がるんじゃないの?という残り福的な期待をしても仕方がなさそうです。




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